令和7年度ふるさとのいのちをつなぐ 生物多様性こうちプラン大賞


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令和7年1月17日に、令和7年度 ふるさとのいのちをつなぐ生物多様性こうちプラン大賞交流会を開催しました。
交流会では、県内各地から応募した9組の団体がそれぞれの活動をまとめたポスター等を展示して、それぞれの活動の魅力を伝え合い交流しました。また、選考委員会による厳正な選考の結果、全応募者の中から大賞1組と奨励賞3組が選ばれました。

令和7年度ふるさとのいのちをつなぐ 生物多様性こうちプラン大賞

また、特別ゲストとして、「認定NPO法人とくしまコウノトリ基金」事務局の森 紗綾香さんをお招きし、「コウノトリの定着からはじまる 地域の魅力発掘と活性化の取組」と題して活動発表を行い、応募者や来場者と交流しました。

令和7年度ふるさとのいのちをつなぐ 生物多様性こうちプラン大賞

大賞

『鏡川水生生物研究会の発足と活動』
鏡川水生生物研究会 (高知市)
鏡川水生生物研究会は、学生を中心として、高知市を流れる二級河川の鏡川を調査する団体です。生物の調査、保全、普及啓発活動を目的とし、2025年2月に発足しました。
鏡川は、県民の憩いの場であると共に高い生物多様性を誇ることがわかってきています。本研究会では、文化的・学術的側面において貴重な場である鏡川について見識を深め、得た知識を人々に伝えていくことを目的とし、(1)鏡川流域の生物や人々の文化の調査、(2)鏡川流域の生物や環境の保全、(3)鏡川やそこに生息する生物のことを人々に知ってもらう教育普及活動 を3つの柱とし、活動しています。

鏡川水生生物研究会 (高知市)
選考委員コメント
  • 身近にありながらも大切な自然と生物を保全するための活動を積極的に行っていて大変素晴らしい発表でした。これから小野くんは大学に進学して更に知識と経験を積んでいかれると思いますが、高知を離れる可能性もありますね。この活動の継続のためには、仲間や応援してくれる大人にもっと頼って、研究会の体制を更にしっかりしたものにしていってください。
  • まず、小野さんのプレゼンの素晴らしさ、そして水生生物についてのすばらしく熱い想いに驚きました。調べて理解して知ってもらうことが未来に大切で、だからみんなで活動したいと研究会を立ち上げられたことは、地域の川の未来も変える取り組みになると感じました。川のことが好きな人でつながり、得意なことがある大人をいっぱい巻き込んで大きく活動してください!これからも活動楽しみにしています。
  • 他の関係機関との連携もでき、着実に活動を深化していることは素晴らしいと感じました。若い方々が多いので、他と協働した取組でさらに多くのことを学んでいただければと期待しています。
  • 高校生が主体になると通常同じ高校の仲間やその学校の関係者のみの団体になってしまいがちですが、社会人(マスコミも含む)から小学生まで多世代、多岐にわたってのメンバーがいる団体ということにとても魅力を感じました。これもリーダーの求心力のなせる業だと思います。今後も多くの人々を巻き込んだ壮大なプロジェクトになっていくことに期待しております。
  • 活動がメディアでも取り上げられ注目されている。活動の輪を広げる方策を考えたい。学校の生物部や大学の専門家、漁業関係者を巻き込んで、また、「カメゴラス」さんなどとも連携して、活動を広く発信してもらいたい。
  • 昨年から活動内容もプレゼンテーションの仕方も大きくレベルアップし、活動範囲や人数も広がっており、すばらしい取り組みだと思います。高知県内のトップランナー、お手本になるような活動になりうると思います。今後の活動に期待しています。

奨励賞

『「四万十つるの里づくり」をつなげ隊』
四万十市立東中筋小学校6年生 (四万十市)
四万十市では、昭和62年を最後にツルの越冬が確認されていません。そこで、再び多くのツルが飛来して越冬できる環境づくりを目的として、平成18年3月に『四万十つるの里づくりの会』が設立されました。そして、その年から地元の東中筋小学校の児童が参加しての様々な体験学習もスタートし、今年で20年目を迎えています。主な活動として、(1)つるの里づくりについての学習 (2)ツルのデコイの設置 (3)県外の学校とのオンラインでの意見交換会 (4)毎年開催の「四万十つるの里祭り」等、学校外での学習成果の発表などを20年間続けてきました。近年児童が設置したデコイ近くにツルの越冬を記録する等、成果が現れてきました。

四万十市立東中筋小学校6年生
選考委員コメント
  • 20年も続く取り組みを小学生の皆さんのすばらしい発表を通してじっくり知ることができました。素晴らしい発表をありがとうございました。しっかりと想いと取り組みが次の世代にも伝わり続けていけるように、学校と地域全体で取り組んでいることがとても素敵でした。たくさんのツルが越冬するニュースを見る日を楽しみにしています。
  • ツルが安心して越冬できる場所を作っていくために、一生懸命努力されている皆さんの活動に感動しました。今後もまわりの先生や大人の人たちと意見を交換しながら、たくさんのツルが越冬してくれるような素晴らしい場所を作っていってください。
  • 地域の特色や子どもの願いを大切にした取り組みは秀逸と思います。
    学校と地域が20年も長く取り組めていることは、連携することについてのヒントが見えるのではないでしょうか。
  • 長年にわたり活動を続けている。地域としての活動が学校の年間行事として位置づけられていることが、継続の鍵と思われる。
  • 長く地元に引き継がれている取り組みを小学生のみなさんが守り続けていることがすばらしいです。みなさんの熱意を次の世代にも伝えて、この活動がずっと続くよう頑張ってください。
  • 徳島のコウノトリのお話にもありましたが、つるが集まる里を作ることはその地域の自然環境を考え、守るうえでとても大切なことだと思います。近年の子供たちの目に映るのはテレビやスマホの情報ばかりで毎日通学などの移動で目に見ている風景でもほとんど頭の中に残らずすり抜けてしまっている傾向にあります。こういった活動をすることで子供たちの頭や心の中に身の回りの自然がしっかりとインプットされるのだと思います。これからもこの活動を絶やすことなく継続していただけると嬉しいです。

奨励賞

『クジラのうんこプロジェクト』
特定非営利活動法人NPO砂浜美術館 (黒潮町)
NPO砂浜美術館と大方ホエールウォッチングでは、「見る」ことが目的とされているホエールウォッチングを今後は「知る」を目的としたツアー「ホエールウォッチング」を進めております。そのツアーの中心となっている活動は、「クジラのうんこプロジェクト」です。土佐湾には定住しているといわれるヒゲクジラがいるからこそ行えるプロジェクト。研究者だけではなく、調査も観光客の人に身近に体験いただき、人とクジラの接点を増やし、人と自然のつきあい方を考える場の提供を行っています。

特定非営利活動法人NPO砂浜美術館
選考委員コメント
  • 高知ならではの観光である“ホエールウォッチング”と連動させたスケールの大きな活動で、とても興味をひかれました。DNA分析によって新しい知見も得ることができるなど、大きな成果も生み出しているとても素晴らしい活動です。今後の活動の継続を期待します。
  • 研究者だけでなく地元の漁師さんや、観光客の方を巻き込む仕組み、とっても素敵です!まんがとのコラボ、うんこからの大発見、人と海とクジラをつなぐ素晴らしい活動だと思います。海のことがわかるきっかけ作り、参加者の方の人生の体験機会の場づくり、活動を通し色々なかたが環境のことを考える素敵なプロジェクト、これからも応援しています!
  • 先進的な取り組み、研究だと思います。広く普及啓発されていけば、高知県らしい、すばらしい取り組みになると思いますので、今後に期待しています。
  • 大きなプロジェクトが高知で行われていることをもっと広報できるとよい。共同研究先がどのようなゴールを設定しているのか、一緒に発表させてもらうのが良い。
  • 本格的・長期的な研究に発展していくものと期待しています。また、子どもたちへの教育活動にも力を入れているのも魅力的に思いました。
  • かなり根気のいる大変な活動だと思いますが、今後さらに病態の観点からの研究も視野に入れていただき、獣医大学などの研究機関ともコラボされれば、絶滅危惧種である鯨の保護に大きく貢献できる活動だと思います。世界環境保護にも直結する素晴らしい活動だと思いますので是非とも続けていただきたい。

奨励賞

『にろうのべいす ー自然とのつながりを結いなおす里山空間のお手入れとは?ー』
WAvert(高知工科大学古民家サークル)とにろうのべいす環境改善推進協議会 (香美市)
香美市韮生野にある田んぼ、古民家や山々が一体となった領域は、多様な命を育む自然の内に人間が生息場所を共有させていただく空間です。活動発起人が先祖から受け継いだこの里山空間を「にろうのべいす」と呼び、これまで高知工科大学のサークルWAvertをはじめ様々な方々との協働を通じて活動してきました。
米づくり、古民家の建物や庭、そして山の谷筋の手入れを通じて土中環境(土の中の多様な生物と水と空気のつながりと変化)を豊かにします。より健康な環境、作物や身体を育むめぐりを生み出し、自然と人との関わりを問いなおし、そこに身をおくことが心地よくすがすがしい空間づくりとそれを未来の世代に繋いでゆくことを目指しています。

WAvert(高知工科大学古民家サークル)とにろうのべいす環境改善推進協議会 
選考委員コメント
  • 古民家の整備と里山の整備を結び付けた、日本人の伝統的な暮らしを感じることのできる素晴らしい活動です。是非、一度活動現場を見てみたいと思いました。
  • 自然×建築をテーマに、山や川の環境が良い事で建物の寿命も伸びるという、三方よしな取り組みはこれからの地球全体でも皆がすすめていったらいいなと感じました。大学生と地域の方と取り組まれた山のこれから先がとても楽しみです。また高知県内の違う地域にも活動を広げていただけたらと期待を込めて、これからも応援しています!
  • 組織的にしっかりとした取り組みができており、今後に大いに期待しております。集落の人々との関係も一層深まりそうですね!
  • 多くの学生が関わって地域ともうまく連携している。学生サークルなので、後輩への引継ぎを円滑に行って、活動を継続してもらいたい。今回の成果を広報し、経験を活かして地域に散在する他の里山の課題解決にも取り組んでもらいたい。
  • 長年工科大学の代々の先輩から引き継がれてきたノウハウの詰まったかなり確立された素晴らしい活動だと思います。私の田舎は仁淀川町の山奥なのですが、そのノウハウをぜひとも教えていただきたいと思いました。高知にはおそらく私と同じように先祖から山里を受け継いだものの、どうしたらよいか困っている方がたくさんいると思います。そういった方のために出張指導サービスや体験会のようなものを作っていただければ非常にありがたいです。
  • 多くのメンバーが参加して、エリアの環境改善などたくさんのことに取り組んでいるすばらしい活動だと思います。ぜひもっと広くPRして、さらに多くの仲間や資金を集め、高知県の中でも先導的な取り組みになることを期待しています。

選考委員

石川 愼吾
高知大学名誉教授、生物多様性こうち戦略策定委員長

川崎 弘佳
高知大学教育学部 非常勤講師

竹村 優香
みんなでつくる まちづくり財団HATA! 代表理事

八田 章光
高知工科大学 システム工学群 教授

山下 竜幸
高知大学医学部附属 先端医療学推進センター 助教

濱口 卓也
高知県林業振興・環境部 自然共生課長

募集

◆ 応募方法:ホームページの応募フォームまたは所定の応募用紙に必要事項を記入し、
 メールか FAX、郵便で事務局へ送付又は持参
◆ 応募期間:令和7年11月1日(土)〜12月1日(月)
◆ 応募数:9 件
◆ 応募対象者:高知県内で生物多様性の保全と持続可能な利用に資する取り組みを行う個人、団体、学校、事業者、市町村等
◆ 選考基準
(1)波及性→優れた活動事例として、他のモデルとなるようなもの
(2)共感性→活動を応援したり、紹介したり、また、参加したくなるようなもの
(3)創造性→生物や生態系のことを考え、活動内容に創意工夫があるもの
(4)地域性→地域の課題に対応し公共に資するもの、高知らしいもの
(5)協働性→連携・協働、ネットワーク化などを志向したもの
(6)将来性→活動の継続性や発展性が期待されるもの
◆ 表彰の種類
・大 賞(1組) 賞状、副賞5万円(又は相当品)
・奨励賞(3組) 賞状、副賞2万円(又は相当品)

>>令和7年度募集要項(PDF)

選考・表彰

◆「生物多様性こうちプラン大賞交流会」への参加
 応募者がそれぞれの取り組みをまとめたポスター等を展示し、他の応募者等とコミュニケーションを取りながら活動内容を伝え合う交流会を行いました。
 交流会に参加した全応募者の中から、選考委員により大賞1組、奨励賞3組を選考しました。
 ◇ 日 時:令和 8 年 1 月 17 日(土)10:00〜15:30
 ◇ 会 場:高知市文化プラザかるぽーと11階 大講義室(高知市九反田2-1)

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