令和5年2月4日に、令和4年度 ふるさとのいのちをつなぐ生物多様性こうちプラン大賞公開選考会を実施しました。
令和4年度 ふるさとのいのちをつなぐこうちプラン大賞
『ジンデ池の生物多様性を未来につなぐ保全活動』
ジンデ池生物研究所(須崎市)
2021年発足。須崎市安和地区にあるジンデ池の環境・生物多様性を守るために、月一回程度の生物調査とジンデ池やその周りの環境の保全活動を行っている。2019年から所長の植村が個人で行ってきた調査も含め、2022年で4年目。生物の総確認種数は4年間で114種。研究所員は、小中高校生を中心に専門家も含めた12名で構成(2022年10月現在)。研究所の活動や生物多様性の大切さを地元の方々に伝えるためにセミナーや懇談会を年1回程度行っている。また、高知県民主教育研究所の視察や令和3年度生物多様性こうちプラン大賞などに参加し、活動をたくさんの方々に紹介している。今年夏には、環境教育の場としての活用の一環として子どもを対象とした虫取りゲームを行った。
『海来』
松尾 拓哉(室戸市)
大阪出身。幼いころから室戸の海に魅せられ、室戸に「深海の水族館」を作りたいとの夢をもち、関東、近畿の水族館で飼育員として、サメや深海生物等の生物の飼育、移動水族館等の運営に携わった後、室戸市へ移住。深海漁師を生業にしながら、全国の水族館へ深海生物を供給する、また室戸の海を舞台に体験プログラムなどをおこない「イッテQ」などのTVにも出演し室戸の魅力や海の面白さを発信している。近年の調査で未記載種などの生物が多く見つかっている、水中ドローンなども利用し2020年の調査では四国初記録種が10個体見つかる調査などもおこなっている。
奨励賞(1組)
『藻場の再生と再生された藻場の海藻を活用した産業振興による持続可能な里海づくり』
東洋町ブルーカーボンイノベーション研究会(東洋町)
現在、国の交付金事業を活用して甲浦湾周辺の磯焼けした海域で漁業者を中心に藻場の再生活動を実施している。この活動によって再生した藻場の海藻をブルーカーボンと呼ばれる視点から地域の事業者や団体に活用して利益を上げてもらう。これらの事業者や団体の協働により、利益の一部を藻場の保全再生活動に還元することにより、交付金や補助金に頼らない持続可能な地域の産業変革をもたらすことを目的にしている。
選考委員
石川 愼吾
高知大学名誉教授、生物多様性こうち戦略策定委員長
岩内 史子
生活協同組合コープ自然派しこく 理事
川崎 弘佳
高知大学教育学部 非常勤講師
佐久間 雄一郎
株式会社四国銀行 地域振興部
武藤 信之
高知県林業振興・環境部 副部長
野並 良寛
株式会社クリケット 代表取締役、「季刊高知」編集長
募集
◆ 応募方法:自薦または他薦。ホームページの応募フォーム、所定の応募用紙に必要事項を記入し、
メールか FAX、郵便で事務局へ送付又は持参
◆ 応募期間:令和 4 年 9 月 1 日(木)〜10 月 31 日(月)
◆ 応募数:9 件
◆ 応募対象者:高知県内で生物多様性の保全と持続可能な利用に資する取り組みを行う個人、
団体、学校、事業者、市町村等
◆ 選考基準
(1)波及性→優れた活動事例として、他のモデルとなるようなもの
(2)共感性→活動を応援したり、紹介したり、また、参加したくなるようなもの
(3)創造性→生物や生態系のことを考え、活動内容に創意工夫があるもの
(4)地域性→地域の課題に対応し公共に資するもの、高知らしいもの
(5)協働性→連携・協働、ネットワーク化などを志向したもの
(6)将来性→活動の継続性や発展性が期待されるもの
◆ 表彰の種類
・大 賞(1組) 賞状、副賞5万円(又は相当品)
・優秀賞(3組) 賞状、副賞各2万円(又は相当品)
・奨励賞(1組) 賞状、記念品
>>令和4年度募集要項(PDF)
選考・表彰
◆ 一次選考「生物多様性こうちプラン大賞交流会」への参加
応募者がそれぞれの取り組みをまとめたポスター等を展示し、他の応募者等とコミュニケーションを取りながら活動内容を伝え合う交流会を行いました。
交流会に参加した全応募者の中から、選考委員により優秀賞4組、奨励賞1組を選考しました。
◇ 日 時:令和 4 年 12 月 3 日(土)13:00〜16:00
◇ 会場:高知県立ふくし交流プラザ 5F 研修室A(高知市朝倉戊375-1)
◆ 最終選考(公開選考会)
一次選考で選ばれた優秀賞4組の応募者に取り組み内容についてのプレゼンテーションを行ってもらい、
こうちプラン大賞 1 組を選考する公開選考会を開催し、受賞者に賞状および副賞、記念品を授与しました。
◇ 日 時:令和 5 年 2 月 4 日(土)13:30〜16:00
◇ 会場:高知県立塩見記念青少年プラザ(高知市小津町6−4)
◇ プログラム