平成27年度高知「環境絵日記」講評

高知の自然をまもる たくさんの「環境スター★」たち

平成24年から始まり、本年度で4年目となる高知「環境絵日記」ですが、今年もたくさんの作品を応募していただき、ありがとうございました。本年度は1,725名のみなさんが応募してくださいました。回を重ねるごとに「環境絵日記」の内容がすばらしいものとなり、選考委員一同、たいへん喜んでおります。
 
今年のテーマは「しぜんにやさしく 環境スター☆」でした。テーマが少しばくぜんとしており、取り組みにくいかもしれないと心配しておりましたが、みなさんが高知「環境絵日記」の意図をくみ取った作品を応募してくださり、感謝しています。

選考委員はどんな「環境スター☆」が現れるのかとたいへん期待して選考に臨みました。いずれの応募作品にも、高知の山や川、海、植物、動物などに対するみなさんのやさしさがあふれていました。また、作品の多くには、みなさん自身が高知の自然環境に関心を持ち、身の回りの環境を守ろうと決意し、行動している様子が表現されていましたし、多くのみなさんが省エネルギーや環境保全のためのアイディアを実践していました。これだけの「環境スター☆」がいれば、これからの高知の自然環境はだいじょうぶだと力強く思いました。その他にも、みなさんのまわりにもたくさんの「環境スター☆」がおられることも分かりました。

おじいちゃんやおばあちゃん、お母さんやお父さんもたくさんの知恵をもって環境に負荷をかけないようにしていることに気づいていましたね。

今回は、環境問題に気づくだけなく、環境保全行動に結びつけている内容の作品が多いと感じました。選考委員の中には、1年ごとにみなさんの環境に対する意識がどんどん深まっていると感じておられる方もいらっしゃいます。また一方で、絵と文章のバランスは年々よくなっているのですが、文章の内容をもっと絵の方でも表現していれば、選考に残るのになあ、もったいないなあと思う作品も多くありました。来年度は、文章を読んでみたくなるような思い切った絵を描くことにも取り組んでみてください。これからも環境について気づいたことや考えたことを積み重ねて、行動に移し、その内容を来年度もぜひ私たちに教えてください。
 
最後になりましたが、高知「環境絵日記」の趣旨に賛同いただき、学校全体で、また学級全体で取り組み、ご指導くださった先生方にこころより感謝申し上げます。授業と関連づけてくださった学校もありました。特別活動での体験をより深めるために「環境絵日記」に取り組んでいただいた学校もありました。これからも、高知「環境絵日記」を子どもたちの学習活動のなかに位置づけていただければ幸いに存じます。

平成27年度高知「環境絵日記」選考委員長
高知大学教育研究部人文社会科学系教育学部門 准教授 岡谷 英明