団体紹介
物部川21世紀の森と水の会は、物部川流域の豊かな水と森づくりのために活動することを目的に、子どもたちを対象とした様々な自然体験教室や環境保全啓発活動を地道に展開しながら、流域一体化の推進と自然環境と流域社会の本来あるべき調和のとれた姿を取り戻すために活動しています。
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複数の補助金や助成金を上手く使い分ける
物部川21世紀の森と水の会では、主に県や市が募集する補助金や助成金を複数使って活動をしています。それぞれの資金の特徴や事業実施期間、募集時期などのスケジュールを調べておき、年間の事業計画の中でそれらを上手く使い分けています。
補助金/助成金を受けて実施した事業の内容
新たな広葉樹の森づくり活動、子どもたちに川遊びを教える「川の学校」
平成26年度は4つの助成金や補助金を使って、物部川流域の現状と課題を知ってもらうための啓発活動として間伐ツアーなどを実施。ただ木を伐るだけではなく、物部川の濁水やダム、シカの食害などの森林環境の現状を実際に見てもらったうえでの森づくりの間伐体験をしてもらいました。そして清流が清流でなくなった原因を考え、ひとりひとりが自分の暮らしを見直す意識を芽生えさせてほしいという想いで取組んでいます。
課題を共有する行政機関とも協働
「川の学校」は、高知県清流保全パートナーズ協定事業寄付金を使って、国土交通省と協働で実施しました。
平成22年ぐらいまで、物部川にもワンドという、本流の濁りに影響されず魚の隠れ場所にもなる湧水地がありましたが、そういう場所が工事によって失われてしまった。そこで、国交省の職員にも一緒に川に入って体験をして川のことを知ってもらおう、と協働を持ちかけて取り組んでいます。国交省にはイベントの際に屋外トイレを設置する等、助成金では足りない部分をカバーしてもらえるので助かっています。
また、平成26年度は高知県豊かな環境づくり総合支援事業費補助金で、これまでの森づくり活動の成果をまとめた報告書を作成することができました。
補助金/助成金獲得のポイント
助成金を獲得するには、実績を積むことと、それを文章で表現すること
助成金や補助金に応募するときに大切なのは、それまでの実績を文章でしっかりと伝えること。そしてその活動の目指す成果、伝えたい大事なことは文章の中で表現するようにしています。申請書の作成には慣れも必要ですが、一緒に活動する仲間がいるからこそ、できるようになると思っています。
申請書を作成するときは、審査する側の人に伝わるよう客観的に
申請書を作成するときに難しいと感じることは、審査する側の人に伝わるように書くこと。助成金や補助金は、審査員によって課題や現状に対する認識の度合いが違う場合もありますから、申請書を書くときには、認識の違う人たちにも伝わるように、自己中心的にならないように、気をつける必要があります。そこが最初は特に難しかったし、今でもときどきしんどいな、と感じるところです。
補助金/助成金を得たことによる効果など
公的なお金を使わせてもらう以上、無駄に使ってはいけないと思う
助成金や補助金を利用することで良いことは、公的なお金を使わせてもらうことで、大切に使わなければ、という意識が働くこと。無駄に使うことのないよう、しっかり段取りをして取組むようになります。
また、活動資金を得ることで活動の継続が可能になり、会員の団結を強めることにもつながっていると感じます。
申請することで、自分たちのメッセージを伝えるきっかけを作れる
もう一つ、申請をすることで、団体として、市や県に対する提案ができるということもメリットかも知れません。ただ、伝えたいことを申請書に一生懸命書いても、市長に読んでもらえるとは限らないのですが、補助金をいただいてそういう想いを訴えるきっかけを作れるのは良いことだと思います。
これから補助金/助成金にチャレンジする団体へ一言
できることからコツコツと。小さな活動を積み重ねていくことが大事
活動への想いが10あったとしたら、とりあえず1つだけでもやってみることが大事。一気に大きいことを目指さなくても、できることから補助金や助成金資金を得てやってみて、そうして小さな活動を積み重ねて続けていけば、その間に信用度が増してきて、応援してくれる人も増え、目標に近づけるようになっていくと思います。