プランクトン図鑑 (理学博士 こうちフィールドミュージアム協会)熊沢秀雄さん

顕微鏡でプランクトンを観察しよう

プランクトンという言葉は「原生生物」だけでなく、ミジンコなどもプランクトンの仲間なのでとても広い範囲を含んだ言葉なんですよ。
みなさんが身の回りにいるプランクトンに親しめるように、そのことがよくわかる図鑑を探してみました。身近な池などで採取するプランクトンは、低学年の方にはちょっとむずかしいかもしれませんが『淡水プランクトン図解ハンドブック』がくわしいです。『ずかんプランクトン』の方はとてもわかりやすく、楽しめると思いますが、海のプランクトンが多く掲載されています。大人も子どももいっしょにミクロ生物に興味を持ってくれたらいいなと思います。

普及版 やさしい日本の淡水プランクトン図解ハンドブック 滋賀の理科教材研究委員会

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ずかんプランクトン 〜見ながら学習、調べてなっとく 大型本  日本プランクトン学会 監修 (著)

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身近なプランクトンの捕まえ方

プランクトンなどのミクロ生物の捕まえ方は、まず池の水をとってくる、それを観察する、の繰り返しです。
プランクトンを採取するには、ネットやプラスチックの長い管を使います。水と岸との境目の水をとるのがコツですよ。水の流れの比較的少ない水路などの石をめくると、プラナリアなどが見つかります。水流の弱い水路の石の裏にいるプラナリアは、小さな筆と入れ物を持って行けば採取できます。

1、池や、水の流れの少ない場所にプランクトンがいます。いろんな場所を探してみてくださいね。日本のプラナリアとアメリカのプラナリアは顔つきが違います。水の流れが速いところにはアメリカのプラナリアが多いですね。水の流れのない石の裏には日本のプラナリアがいます。顔つきを比べてもおもしろいですよ。
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2、石の裏にはプラナリアがいます。プラナリアは筆でなでるようにして採取します。
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3、採取してきた水の中にどんなプランクトンがいるか顕微鏡で見ます。
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こんな自由研究はどうでしょう

『ミクロ生物を増やして種類を観察!』

採取してきたミクロ生物は、えさを与えるとどんどん増えていきます。一回採取してくるだけで何度も楽しめる。顕微鏡で見るのが楽しくなりますよ。
えさは100ミリのお湯に麦か玄米の粒を入れて殺菌したもの。それを1粒入れておくと最初に一種類、次にまた別の種類というふうに順番にプランクトンの種類が代わっていくので、どんな生き物が生まれてくるのか観察してみたらどうでしょうか。
ミクロ生物に寿命はありません。1週間か2週間に一度水を新しくして養分を与えるだけでいつまでも生きていますよ。

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私のおすすめはラッパムシです。形や色がおもしろいでしょう? 顕微鏡をのぞくと、まるで大きなラッパみたいにダイナミックに動きます。ラッパムシの飼育には小麦の煮汁を使います。ラッパムシに寿命はありません。1週間か2週間に1度水を新しくするだけでずっと生きてますよ。とにかく実際にミクロ生物を飼ってみることです。ラッパムシの質問ならいつでも受け付けますよ!

おまけ:図鑑がわりにプランクトンを調べられます。

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原生生物情報サーバ(法政大学 月井研究室)
http://protist.i.hosei.ac.jp/protist_menu.html